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行財政改革の一環として、市の資産を広告媒体として有効に活用するとともに、新たな財源の確保又は、経費の削減、市民サービスの向上及び地域経済の活性化を図ることを目的としています。現在、募集中の広告媒体をご覧ください。
安城市/広告事業
最近、スポーツ施設や歩道橋などで「○○アリーナ」「××スタジアム」といった名称を見かけることが多くなりました。これは「ネーミングライツ(命名権)」と呼ばれる仕組みで、自治体や企業・団体にとって新たな価値を生み出す方法として注目されています。今回は、愛知県安城市の事例をもとに、その背景や意義、地域や企業にとってどんなメリットがあるのかをわかりやすく紹介します。
■ ネーミングライツとは?
ネーミングライツとは、本来の名前に加えて企業名やブランド名を付けることができる権利のことで、施設や設備に愛称として企業名などを冠します。いわば「名前をつける権利」を売ったり買ったりする仕組みです。
安城市の公式情報によると、これまでに安城市体育館が「東祥アリーナ安城」として、またソフトボール場が「デンソーブライトペガサススタジアム」という愛称で呼ばれています。さらに、歩道橋でも愛称の付与が可能なネーミングライツの募集が行われています。
■ 地域の財源確保とサービス向上
そもそもなぜ自治体がネーミングライツを導入するのでしょうか?その多くは財政事情にあります。自治体は施設の維持管理やイベント運営など、多くの費用がかかる中で、税収だけに頼らず新たな収入を確保する必要があります。ネーミングライツは、施設の名前を企業に提供する対価として収益を得ることで、こうした財源の確保を目指す仕組みです。
安城市の場合も例外ではなく、行財政改革の一環として「市の資産を広告媒体として有効活用し、新たな財源を確保する」取り組みとしてネーミングライツが進められています。市民サービスの維持向上や地域経済の活性化を後押しする狙いです。
■ 企業にとってのメリット
企業側がネーミングライツを取得する最大のメリットは「ブランドの認知拡大」です。名前が地域のランドマークや日常的に使われる場所に付くことで、幅広い住民の目に触れ、その存在感を高めることができます。広告とは異なり、名前は長期間使われることが多いため、持続的な宣伝効果も期待できます。
また、単なる広告としての露出だけでなく、地域への貢献や親しみのある地域ブランドづくりにもつながります。たとえば、地域に根ざした活動やイベントと組み合わせることで、「共に歩む地域企業」として好意的に受け止められる可能性が高まります。
■ 地域・住民にとっての価値
一見すると企業の宣伝に見えるネーミングライツですが、そこには地域にとっての価値もあります。
◆ 施設の管理やサービスの向上に繋がる
得られた収入は施設の管理費やイベント開催費用に使われるため、住民の皆さんが利用するサービスの質が維持・向上する効果があります。
◆ 地域のつながりを深めるきっかけ
地域企業と自治体が連携することで、地域全体の活性化に繋がります。単純な広告ではなく、地域の一員として関わる姿勢が見えることは、住民の安心感や共感を生みます。
◆ 住民の理解や参加の促進
ネーミングライツは市民にとっても身近な話題です。施設名をきっかけに地域の歴史や文化への関心が高まることもありますし、企業との交流イベントを通じてコミュニティが活性化することもあります。
■ 導入時の注意点
もちろん、名前を変更することに対しては意見が分かれることもあります。例えば、公共施設としての歴史や思い出がある名前が変わってしまうのではないか、という声もあります。安城市でもこうした意見に対応しながら議論を進めてきました。
しかし、条例上正式名称は変わらず、あくまで愛称として使うルールが明確に定められていることから、地域の歴史や文化を尊重した上で運用されています。
■ ネーミングライツは地域の新しい価値創出
ネーミングライツは単なる広告ではなく、地域と企業がともに成長する仕組みとして注目されています。財源確保やサービス向上といった自治体のメリットだけでなく、企業のブランド価値向上や地域貢献という視点でも意義があります。
もしあなたが地域に根ざした企業経営を考えていたり、新しい地域貢献の形を模索しているなら、ネーミングライツの検討は非常に有益な選択肢になるでしょう。行政・企業・地域住民が一体となって、新しい地域の魅力をつくっていく。そのきっかけとして、ネーミングライツは大きな可能性を秘めています。


