大阪府大阪市梅田新歩道橋で“通称名”を募集 ― ネーミングライツの新たな取り組み

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大阪市は、「梅田新歩道橋」の通称名を命名する「ネーミングライツ(命名権)」パートナー企業を、令和7年9月17日から募集しています。3年間の契約期間で、対象歩道橋の桁(橋の構造部分)に企業や商品の名称・ロゴ等を表示できるほか、その通称名を自社の広報媒体などで使うことも可能です。https://www.city.osaka.lg.jp/kensetsu/page/0000589167.html

大阪市は、「梅田新歩道橋」の通称名を命名する「ネーミングライツ(命名権)」パートナー企業を、令和7年9月17日から募集しています。3年間の契約期間で、対象歩道橋の桁(橋の構造部分)に企業や商品の名称・ロゴ等を表示できるほか、その通称名を自社の広報媒体などで使うことも可能です。 大阪市公式サイト

この動きは、ただの“看板広告”とは少し違った意味合いを持っています。以下、なぜこのような取り組みが広がってきているのか、そして名前を貸す(もしくは借りる)ことによる意義や効果について、第三者視点で整理しておきます。


ネーミングライツとは何か?背景と目的

まず、ネーミングライツ(命名権)とは、「公共施設や構造物などの通称名に、民間企業や団体の名称を付ける権利」のこと。正式名称を変えるわけではないケースが多く、あくまで“呼びやすい名前”“親しみやすい名前”として使われます。大阪市の事例でも、「正式名称」は変わりませんが、通称名を付けて表示することができます。 大阪市公式サイト

この制度を導入する背景には、主に以下のような理由があります。

  1. 財源の確保
    市や自治体が公共施設を維持管理するにはコストがかかります。ネーミングライツ契約料を得ることで、その資金を補填したり、他の公共サービスや維持管理に回したりできる。梅田新歩道橋でも「道路の維持管理等に活用することを目的」としています。 大阪市公式サイト
  2. 公共施設の活用価値を高める
    ただ“あるだけ”の歩道橋を、名前を付けることで注目されやすくなり、地域のランドマーク性が上がることもあります。
  3. 地域とのつながり・愛着の促進
    企業が地域との関わりを深める機会となり、住民にとっても“自分たちの街のもの”という意識を持ちやすくなる。ネーミングライツを通して“応援”“協力”という形が見えるという点が大きいです。

梅田新歩道橋のネーミングライツで注目したいポイント

この具体的な事例を見てみると、ネーミングライツの内容・条件・メリットが分かりやすく設定されています。

項目内容
対象物梅田新歩道橋(大阪市北区角田町) 大阪市公式サイト
通称名の内容企業名・商品名・ロゴ・マークの使用可能(正式名称はそのまま) 大阪市公式サイト
表示場所桁部分など、歩道橋本体に名称標示が可能 大阪市公式サイト
契約期間3年間(契約日は令和8年3月17日以降を想定、協議により決定) 大阪市公式サイト
募集期限等令和7年9月17日~令和7年12月9日まで受付、平日のみ受付。必要書類を直接持参する方式。 大阪市公式サイト
契約料最低契約料は非公開。価格提案方式。名称表示にかかる費用等は契約料の他に企業負担あり。 大阪市公式サイト

これらは、契約する側にとって「どれだけ目立つか」「コストがどれくらいかかるか」「どれほど地域に貢献するか」を見極める上で重要な事項です。


ネーミングによる効果

では、企業等がこうした命名権を得たとき、具体的にはどんなメリットが期待できるか、広告以外の側面も含めて考えてみます。

  1. ブランド露出・認知拡大
    人通りが多い場所や交通量の多い場所の公共施設に名前が付くと、その名称を目にする人が増えます。日常生活の中で「○○歩道橋」という名前が使われることで、無意識にブランド名が浸透していきます。
  2. 地域貢献・CSR(社会的責任)活動としてのアピール
    地元の施設の維持管理や機能を支える形で参画することは、住民からの印象が良くなります。「この会社(団体)は、地域を大切にしている」と受け止められることが多いからです。
  3. 地域とのつながり、ファンづくり
    名称を通じて地域の話題になることもあります。地元メディアで取り上げられたり、住民との接点が増えることで、「その名前」というだけで地域の中で認知され、親しみを持たれる可能性があります。
  4. 付随するプロモーションの機会
    ネーミング以外にも、表示物の設置、オープニングイベント、地域の広報媒体での使用など、ただ名前を付けるのみでない付加的な活動も可能になることがあります。大阪市の募集要項では、自社のウェブサイト・出版物等で通称名を使うことも認められている点がこれにあたります。 大阪市公式サイト

注意すべき点・課題

ただし、ネーミングライツを導入・購入する際には注意しておくべき点もあります。

  • コスト対効果の見極め
    契約料だけでなく、名称表示にかかる設置費用・維持費・ロゴ等のデザイン費用等も発生します。見える場所・文字サイズ・交通量・歩行者や観光客の通行量などから、どれだけ目に触れるかをよく見積もる必要があります。
  • 公的な制約や条件
    行政側が設ける表示基準、デザイン基準、審査基準などを満たす必要があります。公共施設なので、公共の秩序や景観、周辺環境等に配慮された内容が求められます。
  • イメージリスク
    万が一、その公共物あるいは地域が何かトラブル(事故や事件など)で注目されることがあれば、名前も一緒にニュースになることがあります。ブランドイメージへの影響を考えておく必要があります。
  • 住民や地域の反応
    地元住民から見て“馴染まない名前”“広告が過ぎる”と感じられる可能性もあります。地域との調整や説明が重要です。

条件をクリアできるか?検討ポイント

もし貴社・団体が大阪市内あるいは他地域でネーミングライツ購入を考えるなら、以下のポイントを検討してみると良いでしょう。

  1. 目的の明確化
    なぜネーミングライツをするのか。ブランド認知?地域への貢献?イメージアップ?それによって求める施設の種類・場所・表示方法が変わってきます。
  2. ターゲット層の把握
    その場所を使う人(歩行者・車・通勤者・観光客など)は誰か。どの時間帯に人が多いか。ターゲットに届くかどうかを考える。
  3. 予算の想定と透明性
    契約料だけでなく、名称標示にかかる初期費用や維持管理費を含めたトータルコストを計算しておくこと。
  4. 契約期間と更新の可能性
    3年契約のところが多いですが、その後更新できるか、あるいは新しい名称になる可能性もあるため、その期間中に何をどこまで活用できるかを想像しておくこと。
  5. 地域や行政とのコミュニケーション
    周辺住民や利用者、行政の意向を踏まえたネーミング案・デザイン案を用意し、協議することで、受け入れられやすい名前・表示方法にすることが重要です。

総括:広告だけじゃない“応援するネーミングライツ”

ネーミングライツは、単なる「看板を出す」「名前を貸す/借りる」以上の価値を持っています。公共施設を通じて地域とつながり、住民や利用者に“この場所を使うのが誇らしい”“この名前を見たとき、会社=地域を支えている存在だ”と感じてもらうことができる点が大きな魅力です。

また、企業側にとっては、広告費を単なるコストと考えるのではなく、地域貢献活動・ブランド価値づくり・コミュニティとの絆を深める投資と位置づけることができます。


ネーミングライツ購入を検討してみては?

大阪市の梅田新歩道橋のケースを通じて分かるように、ネーミングライツは“目立つ広告”であると同時に、“地域との共助・応援のシンボル”になり得ます。もし御社・御団体で

  • 自社の名前やロゴを地域に残したい
  • 地域社会と良い関係を築きたい
  • 社会的評価を高めたい

とお考えであれば、このネーミングライツ購入を真剣に検討してみてはいかがでしょうか。対象となる施設や場所にもよりますが、適切な投資と活用戦略をもって取り組めば、広告以上の価値が見えてくるはずです。

まずは、自社の目的・ターゲット・予算感を整理し、どの施設が最適かを探してみるところから始めてみましょう。

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