地域の公共施設やイベントに、企業名やブランド名を「愛称」として付けること──これが「ネーミングライツ(命名権)」です。単なる広告の一環と思われがちですが、実はそれ以上の価値がある取り組みとして、全国の自治体でも広がっています。今回は兵庫県の取り組みを例に、ネーミングライツの意義や効果をわかりやすくご紹介します。
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兵庫県では、施設の安定的な運営・管理のための財源確保を図るため、県立施設・イベントに愛称を付与する権利(ネーミングライツ)を取得する企業等(ネーミングライツスポンサー)を募集しています。
兵庫県立施設・イベントへのネーミングライツの導入についてネーミングライツ
🏛️ ネーミングライツってどんな仕組み?
ネーミングライツとは、自治体が運営する施設やイベントにつける「愛称」を企業などに付与する権利のことです。この権利を取得した企業は、その施設やイベントに自社の名前をつけてPRすることができ、その対価として自治体に料金を支払います。愛称は呼び名として公式に使われるため、地域の皆さんや来訪者にも広く認知されます。
兵庫県では、県立の美術館や図書館、スポーツ施設など、多くの施設でネーミングライツスポンサーを募集しています。一定以上の年額を提示することで、愛称の付与を提案できる仕組みです。イベントにも冠スポンサー枠を設け、参加者への認知機会を広げています。
🌟 ネーミングライツがもたらす3つのメリット
🔹 ① 自治体の財源確保に貢献
ネーミングライツによって自治体は「自主財源」を確保できます。公共施設の維持管理や運営費の一部に充てられるため、住民サービスの向上にもつながります。単に看板を掲げるだけでなく、地域の活動を支える仕組みとして活用されています。
🔹 ② 企業のPR効果だけじゃない
もちろん、企業にとってもネーミングライツはPR手段のひとつです。しかし、それ以上に地域の人々とのつながりが深まるという効果が大きいのが特徴です。例えば、ある企業がスタジアムのネーミングライツを取得し、社名を冠したイベントを開催したケースでは、地元メディアで取り上げられ、地域全体の話題性も高まりました。結果として企業のイメージアップにつながっただけでなく、地域の活性化にも寄与したという声もあります。
🔹 ③ 利用者の愛着が深まる
単に名前が変わるだけではなく、「この施設は地域の企業と一緒に盛り上げていくんだ」というメッセージが伝わります。地域住民としてもより身近に感じられるようになるため、利用率が上がったり、口コミで広がったりする効果も期待できます。
🏃♀️ 地域と企業の新しい関係の形
ネーミングライツは「名前を付けて終わり」ではありません。自治体と企業が協力してイベントを企画したり、施設の資源を地域づくりに活かしたりすることで、地域とのつながりが強くなっていきます。
たとえば、企業がスポンサーとしてネーミングライツを取得した後、施設でのスポーツ教室を開催したり、地域に向けた特別イベントを企画したりするケースもあります。こうした取り組みは、単なる広告効果を超えて、地域の活力につながる「共創」の動きとして注目されています。
🧠 どんな企業にぴったり?
ネーミングライツは大企業だけのものではありません。中小企業や地元密着企業でも、自分たちのブランドや活動を地域に知ってもらう絶好の機会です。従業員やその家族も関わることで、社内の一体感が高まることもあります。
また、地域の特性に合わせて、施設やイベントとの相性を考えたネーミングライツを提案することもできます。地域の魅力と企業の思いを組み合わせることで、住民への共感が生まれやすくなるのです。
💡 ネーミングライツ購入を検討しよう!
ネーミングライツは、単なる広告の枠を超えて、地域とのつながりづくりや新たな価値創出につながる仕組みです。兵庫県の取り組みを見ても、施設の活性化やイベントの認知向上など、多方面にポジティブな影響が生まれています。自治体にとっては財源確保の手段であり、企業にとっては地域への貢献と認知拡大のチャンスでもあります。
もし企業として「地域にもっと愛されたい」「地域との新しい関係をつくりたい」と考えているなら、ネーミングライツの取得はぜひ検討してみたい選択肢の一つです。地域と共に歩む取り組みを通じて、これまでとは違う形の企業価値が生まれるかもしれません。

